謎解きの調達仕様書|成果物と検収条件の記入例

謎解きの調達仕様書|成果物と検収条件の記入例謎解きの調達仕様書|成果物と検収条件の記入例
最初に押さえたいポイント

謎解きの調達仕様書では、発注する成果物ごとに、形式・数量・提出期限・確認者・検査方法を定めます。「謎解き一式」から、何を受け取れば完了と判断できるかまで具体化する書類です。この記事では、館内周遊イベントを想定した架空の仕様書例と、コピーして記入できる検収表・変更票を紹介します。

画像はAI生成のイメージです。実際の検収作業や制作案件を撮影した写真ではありません。

見積依頼の後に、成果物と受入条件を確定する

見積依頼書は、開催目的や希望条件を伝えて提案を受けるために使います。調達仕様書では、採用する提案を基に、委託する仕事と発注側に残る仕事を文書にします。検収表は、その仕様を満たす納品になっているかを確認し、判定と修正事項を記録するものです。

本記事のひな型は実務整理の参考例です。自社の調達規程や個別の契約書を置き換えるものではありません。相談の前提がまだ決まっていなければ制作依頼票の記入例、候補の費用を比較する段階なら見積書の比較と追加費用の確認を先に使ってください。

仕様書の冒頭には、案件名、仕様書の版、発注者・受注者の窓口、対象会場、開催期間、対象者、参加方法を記入します。「会場の利用許可は施設側」「印刷物の搬入は制作側」のように担当を分け、発注範囲外の作業も誰が引き受けるかを残します。

成果物別の仕様書例:問題・印刷物・LP・運営資料

次は、架空の商業施設で行う2日間の館内周遊企画です。5地点を巡り、最後の問題を解く構成、参加冊子1,000部、告知用LP1ページという仮定を置いています。数量・日程・試験条件は案件の標準ではなく、発注時に合意する内容の書き方を示します。

表の「開始○日前」は、発注後に実際の日付へ置き換えます。例えば開始7日前に現物を受け取る計画なら、そこで不備が見つかった場合の再納品期限も必要です。製作や修正が間に合うかは、着手前に双方で確認してください。

項目が見切れる場合は横にスクロールできます 架空案件の成果物・形式・数量・提出期限

成果物形式・数量・含める内容提出期限と確認担当
問題・解答・ヒント原稿編集可能な文書1式と確認用PDF。5地点の問題、最終問題、全問の解答根拠、段階別ヒント。対応する問題番号を統一初稿:開始35日前/試遊用版:21日前/修正反映・確定:14日前。企画担当が確認
冊子の印刷データA4仕上がり8ページ、両面カラーを想定した入稿PDF1式。実際の用紙・製本・入稿設定は選定した印刷仕様の別紙で確定色校・確認用:開始21日前/入稿承認:14日前。企画・広報担当が確認
参加冊子の現物承認済みデータで1,000部。箱ごとの部数表示と納品書。納品場所・搬入時間は施設管理者と事前調整開始7日前。受取担当が数量と外観を確認
探索地点の掲示物A3掲示5種を各1枚、確認用PDF各1点。掲出先に応じた素材・固定方法、撤去方法を別紙図面で確定データ:開始14日前/現物:7日前。企画担当と施設管理者が確認
告知画像施設サイト用の横長画像とSNS用正方形画像を各1点。寸法・形式・文字情報は掲載先の仕様に合わせて別紙へ記載開始28日前。広報担当が確認
告知LP1ページ。日時、場所、参加条件、問い合わせ先、終了案内を掲載。公開期間、URL管理、更新と保守、終了後の処理は別紙運用表に記載確認環境:開始28日前/公開:21日前。広報・Web担当が確認
運営資料・引き継ぎPDFと編集可能な文書各1式。受付、ヒント、混雑時の案内、配布物管理、連絡網。説明会1回の資料と質疑記録初稿:開始14日前/修正確定:5日前。運営責任者が確認
試遊・修正記録実施条件、観察記録、課題一覧、対応結果をまとめたPDF1式。対象原稿・印刷データの版を記載試遊:開始21日前/対応確認:14日前。企画・運営担当が確認
実施報告書PDF1式と集計表。参加組数、冊子配布数、運営上の事象を区別。未取得の値は推計で埋めず、未測定と記載終了14日後。事業担当が確認

編集可能な元データを必要とする場合は、ファイル形式、フォントや画像素材の扱い、利用・改変条件も合わせて決めます。上の表で「編集可能」とした資料以外の元データが、当然に含まれるという意味ではありません。LPに参加受付や個人情報の取得を追加する場合も、今回の告知ページの仕様からの変更として範囲を確認します。

公開された実例では、川崎市の令和8年度多摩区まち歩き謎解きイベント実施委託仕様書が、制作物、電子データと現物、納品時期を分けて定めています。この区分を参考に、上の例は独自に作成しました。同市の数量・予算・契約条件を再現したものではありません。

「問題なく遊べる」を、観察できる検査項目へ分ける

謎が解けたという感想だけでは、納品の確認は完了しません。正答へ進む根拠がそろっているか、印刷物に不足がないか、運営担当が資料を使えるかを別々に見ます。採用する検査項目と合格の条件は、制作途中ではなく、発注時に双方で共有します。

項目が見切れる場合は横にスクロールできます 架空案件の検査項目と確認方法

検査する対象方法と判定の例残す証拠
問題の正答性確認担当が全6問を解答根拠と照合。必要な情報が指定箇所にあり、解答・ヒントと問題文が矛盾しないことを確認問題番号、参照した手がかり、指摘箇所、確認した版
体験時間と難度事前合意した対象者・組数で試遊し、各地点の時間とヒント使用を記録。想定範囲外なら原因と修正方針を協議する試遊条件、所要時間、詰まった箇所、判断者の記録
冊子のデータと現物データは全ページを承認版と照合。現物は箱ごとの部数表示・納品書を照合し、事前に決めた抽出方法で汚れ・欠落・判読性を確認数量確認表、抽出数、現物写真、不良があった場合の範囲
掲示物と会場承認した掲出位置・寸法・固定方法と一致するか施設管理者と確認。通行や店舗利用への支障は施設側の確認項目として扱う位置番号、掲出写真、管理者の確認結果
告知LP合意した端末・ブラウザーで日時・料金・参加条件と全リンクを確認。公開後の担当者、公開終了日の処理も照合確認環境、URL、画面記録、リンク一覧、運用担当
運営資料当日の担当者が受付、質問対応、途中中断などの模擬場面を資料で処理できるか確認。未決事項は連絡先と判断担当を残す模擬場面、参照ページ、追記事項、引き継ぎ参加者

体験時間や楽しさは、限られた試遊で全参加者について保証できるものではありません。試遊の人数、経験、保護者の支援、混雑状況を記録し、目標値と確認できた事実を区別します。一方、ページ欠落や解答表との不一致のように確認できる問題は、感想と混ぜずに修正対象として管理します。

コピーして使う検収記録

案件名:__/仕様書の版:__/納品日:__/検査日:__/確認者:__/最終判断者:__。以下の行は成果物ごとに複製します。「適合・要修正・未確認・対象外」から選び、未確認の項目を適合として扱わないようにします。

項目が見切れる場合は横にスクロールできます 成果物ごとの検収表の空欄版

記録欄記入内容
対象成果物名:__/ファイル名・現物番号:__/版:__/数量:__
照合する仕様仕様書の項目番号:__/求める形式・状態:__
実施した検査方法:__/確認環境・抽出数:__/確認した事実:__
判定と根拠適合・要修正・未確認・対象外:__/理由:__/証拠の保管先:__
修正が必要な場合修正箇所:__/担当:__/再提出期限:__/影響する他の成果物:__
再確認修正版:__/再検査日:__/結果:__/確認者:__
受入判断判断日:__/判断者:__/残課題の扱い:__/最終版の保管先:__

例えば「問題3の冊子とヒント表で図形の向きが異なる」なら、冊子のページとヒント表の項目番号、対象版を示します。どちらを変更するか決まった後は、解答資料やLP上のヒントにも影響がないかを確認します。修正を受け取っただけで記録を閉じず、再検査の結果を残してください。

追加要望と不適合の修正を分け、変更票を残す

合意済みの仕様と違う納品を直すことと、発注者が新しい問題や開催日を追加することは分けて整理します。どこまで費用に含まれるかは個別の契約・見積条件で確認し、現場担当だけで費用や期限の変更を確約しないようにします。

項目が見切れる場合は横にスクロールできます 仕様変更票の空欄版

項目記入欄
変更の識別変更番号:__/依頼日:__/依頼者:__
変更する内容変更前の仕様・版:__/変更後の希望:__/理由:__
変更の区分不適合の修正・追加要望:__/影響する成果物:__
条件への影響費用差額:__/納期:__/利用条件:__
合意と記録双方の確認者:__/合意日:__/改訂版の保管先:__

例えば、冊子の入稿後に探索地点を移す場合、問題文だけでなく地図、掲示物、ヒント、運営台本も変わる可能性があります。制作側が影響範囲を示し、発注側が費用と納期を確認してから改訂版を確定します。口頭で決めたことも、対象版が分かる記録へ移してください。

利用期間・媒体・再演・改変・第三者素材の扱いも、成果物一覧と対応する条件表で確認します。参考となる文化庁の著作権契約書作成支援システムは、一般人どうしの契約を想定した案を提供するものです。法人の発注条件にそのまま当てはめず、実際の利用計画と契約を担当者間で確認してください。

仕様書・検収条件のよくある質問

Q見積依頼書と発注仕様書は、同じ書類でよいですか?

同じファイルを発展させる方法はあります。ただし、見積依頼時の希望と、発注時に合意した条件が混ざらないよう、版と確定日を分けます。発注仕様書には成果物、数量、期限、担当、受入条件を記載し、未決事項の決定者と期限を残してください。

Q問題の正答性や表示の確認は、どこに書きますか?

問題原稿や冊子、LPなど、該当する成果物の受入条件に記載します。正答性は問題番号と解答根拠の照合、表示は対象端末や印刷現物の確認というように、方法を分けます。検査表には、実際に調べた版・環境・結果を残します。

Q発注後に仕様を変えるときは、何を記録しますか?

変更理由、変更前後の内容、影響する成果物、費用、納期、利用条件への影響、双方の確認者を記録します。変更票と改訂版の仕様書を対応させ、旧版をそのまま検査の基準にしないようにします。

Q検収で不備が見つかったら、どう進めますか?

対象の仕様と再現できる事実を示し、修正箇所と再提出期限を確認します。費用や責任の扱いは契約条件に沿って担当者へ確認してください。公開予定日に影響する場合は、修正だけでなく、公開判断や参加者への案内も別に検討します。

必要な成果物から、制作範囲を相談する

企画内容と、必要な問題・印刷物・告知・運営資料を一覧にして、IMGAMEの法人向け制作・導入相談へお寄せください。会場・希望時期・自社で用意できる資料を添えると、案件ごとの対応範囲を確認しやすくなります。